お知らせ

『たちどまって考える』

 本が大好きです。

 平均すると一カ月に5冊。

 学生の頃から数えると1週間に一冊以上は本を読む習慣があるようです。

 世の中がデジタル化すればする程、とりわけコロナ禍でステイホームを余儀なくされてからは早朝や昼休み、寝室に入ってから少しの隙間時間を見つけては、心がけて本と向き合う時間をとるようにしています。

 仕事のテレワークやズーム会議もそうですが、大学生の娘が家にいて「今日学校は?」と聞くと「家でのズーム授業やで」等々、私たちの日常はこの1年で人の顔を直接見て、生の声を間近で聞いて過ごす時間が大幅に減ったのではないでしょうか。

 デジタル化により確かに、利便性や効率性は大きく進展しましたが、アナログやライブの良さを改めて現代人に再考さす時期が来ているのではと改めて最近感じています。

 ここで最近読んだ本の中で大変ためになった一冊をご紹介します。

 それは、若いころから世界各地を放浪し現地の方々に溶け込み生活されてきた『テルマエロマエ』の作家である漫画家のヤマザキマリさん著の『たちどまって考える』(中公新書ラクレ)です。

 新型コロナとつきあって生きるため、また歩くその日のために自身や周囲とどうつきあって生活していけばいいのか。

 「経済と文化の両立があってこそ人は豊かになれる」「とにかく経済より人命を重視すべきですから」といった全世界の人々に向けての提言をはじめ、冷静でグローバルな世界的見地から非常時の『生き方』を詳らかに論じています。

 日々、新規感染者数や病床不足数を凝視しているひと時を割いて是非、読んでいただきたい良書です。